March 25, 2012

リスクマネジメント年次大会

今年は、論文を書かなかったので、発表はしませんでしたが、受講者として参加してきました。
ここで、感じとったことの備忘録です。

■震災後のトピックス
昨年の震災の流れから、BCP・ERMのテーマが主流になっていましたが、意外にエネルギーマネジメントの話は少なかったように思います。しかし、交流会でエネルギー分野のプロフェッショナルの方から、いろいろ情報をいただくことができました。
マクロ視点では、様々な立場から諸説が入り乱れている状況で、万人から受け入れられる「正解」はない。というのが、今の現状ではないでしょうか。
ミクロ視点で、「今できること」である「節電やピークカット」・「見える化」から、「制御・管理」。次に「発電・蓄電」、「新エネルギー」、「スマートグリッド」、「マイクログリッド」などに関心が移行して行く大きな流れは確実にありそうです。
政治や利権が複雑に絡む問題でもあり、これから中長期的には、エネルギー+食糧+地政学的リスクといった、一段大きなリスクを考慮する必要がありそうです。これは、世の中が大きく動き始めたので、少なくとも日本は、新しいフェーズに入ったと感じます。

■教育について
「教育」については、今までのように個別のテーマごとに知識を習得する形から、より本質的な「リスク感性」を育成する時代に入ってきたようです。
私自身は、「複雑なマネジメント」が本来の事業目的や、人間感性を阻害している現実を目の当たりにした経験から、これからは「脱マネジメント」を提唱しようとしています。一度マネジメントの枠を外して、本質的な問題と向き合うことで、「型にはめるマネジメント」ではなく「真に必要なマネジメント」を創り上げる支援をしようと考えています。
ISOコンサルで儲けてきた先生も、表現は違うものの、同じベクトルの話をされていました。今までのISOは、「コンサルが商売をするために」次から次とシリーズ化が進んできたような見方もある中、数年前からは、ISO26000、ISO31000という「ガイダンス規格」が発効しています。今後はこれらを主軸に、自社のコンセプトや状況に合った「マネジメント」を構築する時代になってくると感じています。

また、チェックリストを作ってPDCAを回すといったよくある「プロセス構築訓練」も確かに必要なのですが、それ以前に「リスクの本質理解」や「会社と個人の目的の整合性」といった、より本質的な課題に対する教育が重要になってくると感じています。
2年ほど前から準備をしている野外研修では、これらのニーズに合った成果を提供することができるため、「大きな方向性は間違えてないな」ということを確認できました。

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November 23, 2010

双方満足の労使関係は可能か?

知り合いの社労士さんが開催するワールドカフェイベントに行ってきました。

このイベントは、いわゆる「セミナー」ではなく、「ワールドカフェ」という対話手法を用て、いろいろな人の意見を様々な角度から聞くための集まりです。
「ワールドカフェ」は、視点や考え方を柔軟にする効果がある手法です。逆にあまり「意見をまとめる」という効果はないのですが、社労士だけでなく、経営者、労働組合員などいろいろな人が集まっていて、それぞれの角度からの生の意見が聞けて、良い体験になりました。

■なぜ、労使で対立するのか?
今年は、例年のリーガルリスクマネジメント講座で、労使に関する問題に焦点を当てて学んでいます。
そこでいつも違和感を感じるのは、人の営みを法律の論理で片付ける人間味のなさ。そして、紛争・戦いを前提とした労使関係が、さも当たり前のように語られていることです。
実は、この講義を一緒に受けているのが、今回のイベントを主催する社労士さんです。いつも、本当は法律の論理よりも、人間同士の心の問題で解決する方がいいのに・・と感想を言い合っています。

企業というのは、一人ではできない目標に向かって、複数の人が力を合わせることが始まりのはず。同じ会社の旗のもとに集まった人たちが、労使に分かれて対立しあうってこと自体が変ですね。
でも、会社が大きくなって来ると、会社で働くことは、自分の生活を支えること、つまり会社から給料をもらうことが目的になってしまう。そうなると、立場は弱くなる。そして、世の中が資本の論理で動いている限り、その立場の弱さが、社会構造的に固定されていってしまいます。だから、法律は弱い立場の労働者を保護する方向に強化されて行く、このような負のスパイラルに嵌っているようです。

雁字搦めになった労働問題。
本来、本当に困った時に労働者を保護するために与えられている制度・権利を逆手にとって、ぶら下がろうという人も出てきます。制度・権利があまりにも手厚く整えられたために、会社としてはそれを全部主張されると成り立たなくなってしまう。そして、そのような制度・権利があることを、できるだけ従業員に知らせないで隠す。その情報の非公開性が対立の一因になることも多いようです。

■会社を守る「顧問」の存在は、本当に会社を守っているか?
社労士にしても、弁護士にしても「会社を守る」と言う文句を使っている人が多いようです。でも、果たしてそれが本当に会社を守ることになっているのか?ということが話題になりました。
何かあった時のためにセキュリティを強化したり、就業規則を改定したりする。でも、その「何か」が従業員を仮想敵として防衛体制を固めているのようなもので、そのような意図が露骨に見える会社を果たして従業員が信頼するでしょうか?
本当は、従業員こそが、会社を守ってくれる存在であって、相互に信頼できる関係がなければ、そもそも会社を守ることなどできない。このことに関しては、どの立場の人も「考えてみればそうだね」と意見が一致しました。

■雇用関係自体がリスクになっている
ある社長さんは、変化の激しい今の世の中で、従業員を雇用するということは大変なリスクだとおっしゃっていました。本来は働きに応じた対価を支払うことが普通の姿なのに、雇用契約を結んでしまうと、働きに関係なく雁字搦めになってしまう。これでは市場の変化に対応できないというのです。そこで、良いのが「請負契約」、雇用ではなく、仕事を個人に発注する形態を取るのが一番リスクがないとのことです。お互いに緊張感のある関係が、自然にWin-Winの雰囲気を醸し出す。厳しいですが、これが組織の本質的な姿かもしれません。
「雇用がなければ生活が安定しない」と言われますが、世の中自体が安定していなのですから、「雇用」で安定を保証することは、非常にリスキーだ!理屈は、確かに理にかなっています。
「雇用」というものの在り方自体、見なおす必要があるのかもしれないですね。

このように、いろいろ議論をしていると、妙なことに、法律や国が労使の対立関係を煽っているという歪な構造が見えてきます。本来の人と人、組織と個人の関係に立ち返り、お金や資本の論理から抜け出し、次の価値観を見出すことが、今人類の直面している課題なのかもしれませんね。

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March 12, 2010

弁護士さんの新ビジネス?未払い残業代の請求ビジネス

社会保険労務士さんのお話を聴いてきました。

貸金業に対する過払い請求代行が、最近弁護士さんの新しい収入源となっており、電車やラジオの広告もすごいですね。最近はテレビCMまで出てきました。
ただ、請求債権には時効というものがあり、このビジネスがいつまでも成り立つわけではなく、次にトレンドが来るのが「未払い残業代」ではないかとのことです。

◆未払い残業代の請求ビジネス
労使問題でもめるのは退職時に多く、退職した社員が労働基準局に駆け込み係争になるケースがあります。また、「集団的労使紛争」つまり、労働組合などを介したトラブルは、「合同労組事件」つまり、企業外の組合が介入するケースが増えています。
未払い残業代は、2年間遡って請求されます。これまでのケースでは、これに「付加金」と「遅延損害金」の支払いをしなければならない金銭リスクが存在します。

まだ、サービス残業が行われている企業もありますが、これは格好の標的です。
みなし残業など定額で残業代を支払っているケースなど・・。これも、厳密に調べると不十分のケースが多いようです。
これらの請求にプロの弁護士が介入してくるケースが増えるのではないかといわれています。退職社員ではなく在職中の社員が集団で請求を起こすケースも増える可能性があります。

◆リスク対策は早めに
現状、問題のある企業は2年間は遡って請求を受けるリスクがあります。そして、これを放置しておくと、リスクがどんどん「貯金」されることになるので、早めに正常な状態に修正することが大切です。
改正労働基準法の施行もあり、労働問題に注目が集まる今日、経営者や管理職の方々は、今までの「常識」から意識改革を行う必要があるかもしれません。

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March 09, 2010

下請法と独禁法

経済産業省と中小企業庁が開催する「企業コンプライアンスセミナー」に出席してきました。下請法の基礎的な内容から、業種別に分かれての概要説明まで、丁寧な解説がありました。

■下請法とは
独占禁止法に定められている「優越的地位の濫用」防止は、解釈の場幅も広く業種業態によっても状況が異なる中、それを認定・規制適用することが困難なケースが多いのが実情。
特に、規模の大きな企業から、小さな事業者に対する下請け業務で「優越的地位の濫用」が発生するケースが多いことから、この分野に特化した特別法が制定。それが下請法で、具体的には「下請中小企業振興法」と「下請代金支払遅延等防止法」および各省から出されているガイダンスなどから構成されています。

■4つの義務と11の禁止事項
対象となる企業や取引が何かということは、個々に指定されているのですが、下請法の対象になるかどうかにかかわらず、取引に際して「優越的地位の濫用」の観点から、どういうことに気をつけるかが大切なポイントです。
それらを、取引段階に応じてまとめたのか、「4つの義務と11の禁止事項」です。

・4つの義務
 1、書面の交付義務
 2、下請代金の支払期日を定める義務
 3、書類等の作成・保存義務
 4、遅延利息の支払義務
・11の禁止事項
 1、買いたたきの禁止
 2、不当な給付内容の変更・やり直しの禁止
 3、受領拒否の禁止
 4、返品の禁止
 5、下請代金の減額の禁止
 6、下請代金の支払遅延の禁止
 7、割引困難な手形交付の禁止
 8、購入・利用強制の禁止
 9、不当な経済上の利益提供要請の禁止
10、有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止
11、報復措置の禁止

文言だけでは分かりにくい内容もありますが、細かくなるので詳細はまたの機会にということにします。
ただこれらは、案外日常の取引の中で見られます。特に、社会的に影響力のある大企業がこういうことで問題になると、信用の低下にもつながります。発注の担当だけでなく、下請け側の営業の立場の人も知っておいたほうが良いでしょう。
お互いが、気持よく取引ができる環境を維持するために、取引の内容を時折検証しておくことが大切かと思います。

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November 05, 2009

談合・カルテルと独占禁止法

先日の、独占禁止法分野についての講座を受講しました。

■談合・カルテルに対する見方
談合・カルテルは、見方によっては「和をもって尊しとなす」「共存共栄」「競争より調和」「仁義を重んずる文化」という意味で、日本の美しい経営の形ではないか!というような意見を言う人もいるようです。
また、市場(調達・販売ともに)の変動は、企業にとってリスク要因でもあるため、そのリスクを何らかの手段で低減することは、リスクマネジメントの立場として考えるべきことだ!という見方もあります。
確かに、「行過ぎた自由主義」「市場競争万能主義」が様々な歪みを引き起こしている現在の状況を見ると、一概にこれらの意見を否定も出来ない気もしますが、法律は確実にペナルティ強化の方向に進んでいます。

■コンプライアンスとしての独占禁止法対応
2005年改正からのリニエンシー(課徴金減免)制度導入で、風向きが大分変わってきています。いわゆる司法取引ともいえるこの制度は、法案審議段階では、「同業者を売るような『仁義』に欠ける行為は、日本人が好まないだろう」とされていたそうです。しかし、蓋を開けてみると「駆け込み合戦」が繰り広げられ、「仁義なき戦い」の幕が開いたといわれます。
さらに、2009年改正でさらにペナルティ強化があり、談合・カルテルに関わるリスクは高くなっているといえます。
実務の中では、「法と現実の隙間」といえるグレーゾーンが存在します。ここは、私たち調査診断をする人間も、苦慮することろですが、コンプライアンス体制が厳しく問われる現在、細心の注意を払っておく必要がありそうです。
特に、同業者との付き合い方。業界の発展や健全化のためには、実際に人間どうしの交流を行い、世の中に適切な普及と啓蒙を行うことも必要です。ただ、人間どうしの交流は、規則では縛りきれない感情・仁義・駆け引きといったものを含んでいます。こうしたバランス感覚を持った人材を育成すると同時に、「何が白で何が黒なのか」をはっきりさせる、会合への出席は申請・承認主義を徹底するといった仕組みづくりも大切ですね。

■談合・カルテルをなくすために
行過ぎた競争の弊害も考えつつ、談合・カルテルをなくすためには、発注者側(消費者側)も変わらなくてはなりません。
誰がやっても同じという商品や業務であれば、入札など価格だけの判断で決めるのも仕方がないことですが、品質や価値が問われる商品や業務については、十分な目利き(評価=情報力と判断力)ができないと、公正な評価が出来ません。
また、仕入れ・購買・外注などの部門が、慣習やしがらみに縛られて、低品質な商品・サービスを選んでいると、企業の力もよどんできます。紹介やコネは有効に働く場合もありますが、接待や贈答を無防備に認めていると、これが新たな不正の温床になってしまいます。
企業は、この点に気がついて調達力の強化に踏み切っているところも多くあります。ただ、談合・カルテルが問題になるのは、公共機関であることが多く、公共機関の「調達目利き力」の育成も課題なのかもしれません。

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October 24, 2009

悪徳?信用調査

先日、知り合いの会社に信用調査が入ったと聞きました。

信用調査が入るということは、新規取引を検討しているとか与信枠の変更を検討しているなど、ビジネスの発展に伴うことなので、歓迎すべきことではあるのですが、話を聞くとちょっと様子が違うようです。

調査員が来て取材をするだけでなく、「紳士録に載せるからお金を払ってください」というようなことを言ったとの事。もしかして、信用調査を装った営業活動なのか?

業界大手の帝国データバンクさんや東京商工リサーチさんは、調査の担当と営業の担当はきちんと分かれているので、こういうことはまずありません。しかし、その他の信用調査会社のなかには、調査員が営業するというルール違反をする企業が後を絶ちません。もしかしたら、もともと調査依頼自体がないのに、単なる営業目的でやっている可能性も濃厚です。
対象企業の方が、信用調査に興味を持って質問されたような場合に、ご案内をするという程度なら仕方ない部分もあるのですが、通常信用調査の調査員が営業するというような場合は怪しいと思ってあまり相手にしないほうが得策です。

信用調査を装った売り込みをする怪しい事業者の存在が、我々調査業界の信用を失墜しています。非常に嘆かわしいことです。業界の地位向上のためには、対象企業に対してきちんとした姿勢・態度で取材を行うことが大切です。下手な売り込みをするよりも、真摯な態度で取材に専念することの方が、寧ろ営業効果はあるのではないかと思います。

信用調査の現場では、対象企業側が怪しい会社の場合も多く、直接聴取するだけでは真実が見えてこないような場合も多々あります。背景の深堀りや特殊な取材技法を使っての側面調査は、大手さんに出来ない腕の見せ所でもあります。
ただ、その立場に奢ることなく、直接聴取でのマナーなど対象企業の接し方についても気を配り、誇りを持った仕事をしたいものです。

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知財リスクと知財テロ

今通っているリーガルリスクマネジメント論講座で、前回は知的財産権に関するリスクがテーマでした。
企業の法務部で実践的な活動をされている方のお話だったので、大変リアリティがありました。
普段、業務で関わっていることも、きちんと背景を理解しておくことが大切だと再認識!

◆商標の調査
私が、実務で関わることがあるのは、新商品やサービスの開発時のネーミング調査などがあります。
知財リスク対応には、第三者から権利侵害を受けないようにする防衛的な側面と、第三者の権利を侵害しないようにするという予防的な側面があります。ネーミング調査(商標調査)は、その予防的な側面にあたります。

商品やサービスの名称が、一般的なものなのかどうかは、いつも判断に苦しむところでもありますが、他人に既に権利化されてしまっている名称をつけてしまうと、後々トラブルになることも予測されます。ですから、特許電子図書館などの商標検索は、最低限しておきたいものです。
私たちは、それらの使用実態を権利者や流通網に取材するなどしてリサーチします。結構手間隙かかることですが、本気でよい商品やサービスを育てようと言うときは、こういうこともしっかりやっておく必要があると思います。

◆知財テロには注意
ただ、商標は書類を揃えてお金を払えば、比較的容易に権利化できてしまうという事実があります。これを利用して、何気ない言葉を事前に登録しておいて、後にそれを使った企業に権利侵害を申し出る、といったことを生業にするような人もいます。
権利を餌にお金をせびるようなやり方は、人として如何なものか・・。と思うところもあるのですが、商標法的には、問題のない行為である以上、気をつけるしかないというところもあります。

また、そこまで悪意はなくても指定商品を広めに押さえておくということは、よくあることです。ジャンルが違うから関係ないと、安心してもいられません。
権利というものは、本来ひとの営みを助ける”ありがたいもの”であるべきなのでしょうが、使い方によっては、醜い争いの元にもなる。
きちんとした知識をもって、しっかり対策することが大切ですね。

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November 17, 2007

不当要求防止責任者講習

先日、警視庁の不当要求責任者講習に行ってきました。

不当要求防止責任者とは・・・。簡単に言うと、暴力団対策法に定められた不当要求による被害防止の企業内担当者のことです。

当社では、
・取引相手が信用に値するかどうか?
・反社会的勢力とのつながりがないか?
と言ったことを調べる信用調査を行っています。
時に、調査対象企業が「これは・・・。」などという事もあります。
安全第一なので、明らかにそれと分かる場合は、深入りしない・関わらないのが原則。
でも、表の顔は良くても、行ってみて「ちょっと変だなぁ」と言うことがあります。ある程度、場数を踏んでいると、その空気感が察知できるようになるのですが、年々”隠れ蓑”が巧妙化しているように感じます。
そういう意味では、これら公共機関からマメに情報をもらっておくことも必要と感じました。

ただ、我々は業種的に、あまり直接対峙したり交渉するということはあまりありません。一番シビアなのは企業の総務担当者や店舗の責任者と言った方々ですね。
そういう部署の方で、まだ責任者選任をされていない企業様があれば、是非早めの受講をお奨めします。

不当要求を行う組織
不当要求は、普通の個人が行うケースもありますが(俗に言うクレーマー)、反社会的組織勢力が金銭目当てに行う場合が多いようです。
反社会的組織勢力とは
・指定暴力団(全国21団体)構成員と準構成員(平成18年末全国84,700人)
・経済ヤクザ(共棲者)
・社会活動標榜団体(政治結社・組合活動・部落解放などのエセ行為)
・宗教団体(カルト)
我々は、これらを「セクト」と呼んでいますが、その活動をしている人達個人を見ていると、皆が「見るからに・・」と言う感じではありません。
経済ヤクザには、一見非常に紳士的・知能的なインテリ風な人もいます(詐欺なども同じ)し、社会活動系やカルト系の人達は、独特な正義感に洗脳されて踊らされているようなこともあります。
本人達に、エセとかカルトという意識はなく、真面目な経済活動・政治活動・組合活動・部落開放活動・宗教活動をしている意識なのに、傍から見ると反社会的行為・・・。
「正しい事」と言うのは、人によって感じ方が違うのですね。
だから、それらの人を特別視しないと言うか、先入観を持たないで観ることは大切なことですが、セクトの動向や性質を客観的に知っておく事は大切です。

反社会的勢力との対応の基本
暴追都民センターの発行するパンフレットによると、対応の基本は以下のようなものです。
1、平素の心構えと準備
・トップの毅然とした対応方針
・組織的対応体制の整備
・被害を受けない環境作り
・警察・暴追センター等への連絡及び相談
2、対応の基本的心構え
・恐れず毅然とした態度
・法律・社会のルールにのっとった解決
・冷静にして、根気強い対応
【具体的な対応要領】
1、有利な場所で対応
2、複数で対応
3、相手の確認
4、要件・要求の把握
5、用件に見合った応対時間
6、慎重な言葉の選択
7、妥協せず、筋を通す
8、詫び状などの書類作成は拒否
9、対応内容の記録化
10、早めの警察通報と暴追都民センターなどへの相談

相手は脅しと交渉・論争のプロですから、咄嗟に最良の対応が出来るか?
と言うと難しいかもしれません。
イザという時にあわてない、意識と体制作りをしておきたいですね。

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March 11, 2007

リスクマネジメント研究発表会2007

昨日は、リスクマネジメント協会の年次大会。
東京企業リスク研究会のメンバーの研究発表会でもありました。

http://www.arm.gr.jp/#No1

自分のグループの発表(人事リスクマネジメント)が終わった後、
・ERM
・情報漏洩
・SOX
・組織文化
・リスク監査など
様々なジャンルの研究発表を立て続けに聴かせていただき、少々知恵熱が出そうな感じです。

以前のRMの発表といえば、保険論を中心としたリスクファイナンスが主流でした。しかし、次第に不祥事に対するクライシスマネジメントに関心が拡大。さらに、一昨年あたりは個人情報保護、昨年あたりは内部統制と言った、トレンド的な話題もありました。

そこで、今年の感想は・・・。
どの分野においても「人間」に関する言及が増えてきいる傾向があり、今後コミュニケーション心理といった分野を掘り下げてゆくことが大切だと再認識した次第です。
長年、人事RMを追ってきた立場としては、非常にいい風が吹いている感じがしています。

自分のグループの発表時には、「ホスピタリティ」の定義と導入時の危険性に関する質問がありました。これは業務で重々関わっている問題。まさしく、ストライクの質問だった訳ですが、学術的な定義のところで「対等となるにふさわしい、共創的相関関係」と言う言葉が、スッと出て来ずに、「相関的共創関係・・?」みたいなトンチンカンな発言をしてしまいました。
HC失格ですね!反省・・。会場にHC関係者がいなかったことを祈ります。

ただ、人事RMの分野でも「ホスピタリティ」と言う言葉に対する感心が高いことが確認出来たので、今後の研究の励みにもなります。

来年度は、これをステップとして、少し高度な研究が出来るようにします。

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November 24, 2006

探偵業法

今年6月2日に可決・成立した「探偵業の業務の適正化に関する法律」の施行を来年に控え、業法を直接作成された、衆議院議員の葉梨康弘先生のセミナーに参加させていただき、成立までの経緯や施行後の対応について、4時間たっぷり勉強させていただきました。

形としては、政治資金規制法第8条2項に規定する政治資金パーティーになるらしいのですが、飲み食いをするだけの交流パーティではなく、こういうのが本来の政治家の主催する催しものの姿なのかもしれません。

その話はさておき、法律が施行されると、調査のなかでも「探偵業」を営む事業者は、届出を行い、法律の規定を遵守しなくてはいけません。
探偵業とは、この法律の第2条の定義では
「この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。」
となっています。
企業の信用調査だけならば、対象業務にならないのですが、代表者の個人信用や背景を深く追求してゆくための実地の調査を行う場合は、その業務は探偵業務に入るとのことでした。
不正の裏づけ調査や雇用調査なども、当然探偵業務に入ってくることもあり、私の会社の業務も探偵業務にあたるものがあるということになります。

細かい話をするとキリがありませんが、実務上で関係あるものとしては、
・仕事を請ける際に依頼者から書面により交付を受ける義務
「第七条 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければならない。」
・重要事項の説明等
「第八条 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。

 一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、
   その代表者の氏名

 二 第四条第三項の書面に記載されている事項

 三 探偵業務を行うに当たっては、個人情報の保護に関する法律
   (平成十五年法律第五十七号)その他の法令を遵守するものであること。

 四 第十条に規定する事項

 五 提供することができる探偵業務の内容

 六 探偵業務の委託に関する事項

 七 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければ
    ならない金銭の概算額及び支払時期

 八 契約の解除に関する事項

 九 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する事項

2 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結したときは、遅滞なく、
  次に掲げる事項について当該契約の内容を明らかにする書面を当該依頼者
  に交付しなければならない。

 一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、
   その代表者の氏名

 二 探偵業務を行う契約の締結を担当した者の氏名及び契約年月日

 三 探偵業務に係る調査の内容、期間及び方法

 四 探偵業務に係る調査の結果の報告の方法及び期限

 五 探偵業務の委託に関する定めがあるときは、その内容

 六 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない
   金銭の額並びにその支払の時期及び方法

 七 契約の解除に関する定めがあるときは、その内容

 八 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する定めが
   あるときは、その内容」

のところかと思われます。

重要事項の説明は、宅建業者さんが売買契約などの時に説明するような制度。
交付書面については、契約書と兼ねる事ができるので、契約書のフォームをきちんと見直しておかないといけないですね。

この法律は、あくまで消費者(個人)の保護と業務運営の適正化を目的としたもので、業界を振興するためのものではないことを強調されていました。つまり、規制により制限されることが増えるということです。
しかし、適正な業務遂行で生き残れる会社に淘汰されることで、業界のステータスが上がるのかもしれません。雇用調査など、いわばアングラ視されてきた問題も前向きに解決できる時代が来ると、我々も依頼する側も、対象者となる人にとっても、ハッピーなことだと思います。

法律の施行を機に、業界全体の健全化、適正化が進み、しいては業界のステータスも向上することを祈りつつ、私たち当事者も、ステータスにふさわしい品格と知性を身につける努力を続けなければいけないと、再認識しました。

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