November 22, 2010

コンビニスイーツ研究会

久々に、マーケティング庵という勉強会に参加させていただきました。

今回のテーマは、コンビニスイーツの研究会ということで、皆で実際に買ったモノを持ち寄って試食もします。

一般消費者の立場から意見を言ったり、皆さんの意見を聴くのも楽しい!
一方、参加している皆さんはプロのマーケッターでもるので、それぞれの方面からの鋭い意見もあったりで、一度に二度おいしい感じです。

このために昼ごはんも抜いて臨んだのですが、気分は「血糖値の限界」です。
領収書を集めて人数割りすると1,000円程度。美味しいツイーツは3,000円分くらいは楽に食べられるかと思いきや、1,000円程度で「もうイヤッ」ってくらい食べられるということも分かりました。

■各社のスイーツの感想や情報交換
まずは、それそれが買ってきたコンビニスイーツをテーブルに広げ、チェーンごとに分類します。そして、コンビニスイーツを特集したテレビ番組のビデオを見ながら、自由に感想を言い合います。
また、ファシ担当の方の、事前にリサーチが凄い!開催日前までにいろいろなチェーンのスイーツを食べ歩き、ウェブサイトをチェックして、わかりやすい比較表まで作ってくれていました。この行動力には脱帽です。
その後、試食に入りみんな美味しいのですが、食べ進んでくると、冒頭のような「血糖値の限界」に至ります。
そんななかで出た感想や意見は以下のようなもの。。

1、ローソン
・Uchicafeというシリーズを2009年から展開。
・ターゲットは女性で、自宅や職場でくつろげるスイーツというコンセプト。
・ブログやウェブサイトが充実
⇒でも、本当に売上につながっているかは疑問?モノを売るビジネスでは、売場でのプロモーションがモノを言うのでは?
・パッケージは透けているが、はっきり商品が見えない。一時高級感を出すため、全く商品を見せないパッケージが流行ったが、やはりシズル感がないと食品は売れにくいのでは?
・PBの製造メーカーはバラバラ
・ロールケーキは、適度に空気が入り重ねても崩れないようになっているのか?

2、サークルKサンクス
・Cherie Dolceというシリーズを2007年より展開。
・ワンランク上の本物のおいしさ・・。
⇒女性が買うと、特別に紙袋に入れてくれる。実際に持っていても恥ずかしくないスタイリッシュなペーパーバッグ。
・メーカーはロピアが中心のようだ。
・売場もシェルフテープなどでコーナー感を出し、ひとつのお店(ショップインショップ)のような世界観を演出している。
⇒やはり、店頭でのイメージづくりは大切。パッケージデザインを含め、一番洗練されている感じがする。
⇒おそらく、商品・パッケージともに開発に力を入れているので、商品サイクルは比較的長いのではないか?

3、ファミリーマート
・SWEETS+というブランドを2005年から展開。
・うれしい気分をプラスというコンセプト。
・「俺の~」という男性意識したラインも展開。
⇒実際にコンビニでスイーツを買っているのは男性も多い。ボリューム感を出した商品は、NBのプリンやヨーグルトでも結構出ている。
・専門のショッピングバッグも作っているらしい。
⇒男性が行ったからかもらえなかった。

4、セブンイレブン
・7iRo cafeというブランドと、和のラインで7iRo 茶屋を展開。
⇒最初からこの名前だったかわからないが、おそらくPBのスイーツを最初に始めたのはセブンではないか?
⇒売場での演出は、NBと入り混じった感じで今ひとつ。
⇒パッケージの色使いが、おいしさを消してしまっている感じがする。以前からデザインに帯を入れるのが高級感演出の定番らしいが、かえってシズル感を消してしまう。
⇒味は、一番しっかりしているかも。せっかく美味しいものを作っているし、鮮度管理も時間帯まで考慮しており品質は良いのだと思う。しかし、パッケージが惜しい。

5、ミニストップ
・ハピリッジスイーツというブランドを2009年より展開
・20代から40代の男性をターゲットとしているようだ。
⇒ミニストップは、ハロハロなどレジ回りでのスイーツにも力をいれているので、メリハリを付けているのか?
⇒イートインも多く設置しているようだが、子供(学生)や浮浪者がタムロする場所になってしまっている様子。そこは対策しないとイメージが悪いのでは?

7、その他
・APは、2008年からマイスイーツというブランドを展開していて、なかなかよいのだけれど、今後ファミリーマートになってしまうのか?
・NEWDAYSは駅リッチスイーツという名で「ワンハンドスイーツ」なる、面白い展開をしている。駅中ならではの独自性があるので、他とは違う視点が持てるのだろう。
・ポプラ/生活彩家も、オリジナルブランドがあり、店頭訴求もしっかりしている。

■これからのコンビニスイーツ
オリジナル(PB)のスイーツは、以前よりも価格帯が下がり、ボリューム感が出るなどしているようです。季節ごとに微妙に味わいやネーミングを変えるなど、各社いろいろ工夫している中で、これからはどのような方向に進むでしょうか?
これも感想レベルで、根拠が伴っているものではありませんが、無責任に意見を出し合ってみました。

・やはり店頭での世界観づくりが大切
・他の専門店やパティシエとのタイアップは、あらゆる食品ジャンルで行われているので、若干飽きられているかもしれない。あくまで期間限定などの企画マターであり、自力でのブランドづくりが大切。
・スイートでブランドを確立すると、飲料や菓子などにも横展開できる。
・ショップインショップのような世界観が確立すると、cafeとの複合店舗を展開するなど、出店戦略としての面白みが出てくる。
・難しいかもしれないが、健康という切り口はありだろう。
・「北海道産」という言葉は、あまりにも多く出てきて嘘くさい。むしろ地域の地元産を謳った方が、特徴もあって良いのではないか?
・地元産の農産物とのタイアップ商品を多く作って、「日本の農業を応援する」というようなコンセプトを打ち立てると新しい。これだと、健康志向、社会貢献志向も自然に訴求できるのではないか?

こうした感じで、「高血糖値状態」でいろいろ意見を出してみました。
頭を働かせたい時には、血糖値を上げろ!と言われますが、上がり過ぎはダメなようです。あまり最終的なまとまりはつきませんでしたが、美味しく楽しい時間でした。

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November 17, 2010

反社会的?販促行為

随分ブログを忘れ去っていましたが、最近ちょっと困ったことがあります。
これまで結構頻繁に行っていたコンビニに、入ることができなくなってしまったのです。
それどころか、その●色の看板を見るだけで憂鬱な気分になってしまう・・。

■ある日の出来事
某コンビニの企画エンドに、興味を誘うノートが一冊。
幾らかな?と値段をチェックしても書いてない。

良く見ると、一回400円のくじの景品。F賞という一番末賞のもの!

ノートの原価なんて、どう考えても100円もしないのにもったいないな~。
と思いつつ、末賞だから簡単に当たるし、話の種にやってみるか!

くじをめくってみると、末賞ではなく一つ上のE賞。
景品は、家に腐るほどあるブロックメモでした。

要らないブロックメモを渡されて400円払うと、何だか無性に怒りがこみ上げてきます。
要らないものを法外な値段で買わされたということよりも、人の興味に付け込んで、お客の財布や心を傷つけるこのやり方に、猛烈に腹が立ってきます。
さらに、商品に対しても大層失礼な話。商品というのは、望まれる人に買ってもらってこそ、その存在価値があり、この世に送り出されてきた甲斐があるというもの。望まれない人のもとに行ってしまうことは、商品にとっても不本意だろうし、資源の無駄使いの観点からも許されないことだ!
こんなことをやっている企業が、「ECO」なんてことを言っているとしたら、とんでもない偽善ではないか!
金儲けのために、ひとの財布と心を踏みにじる極悪党どもメ!

クソ~ッ!こうなったら、F賞が出るまでくじを買って、幾らかかったかを検証。
不要な景品をコンビニの本部に送り返して抗議してやる!

そうして、チャレンジすること6回。
でも、いっこうに末賞のF賞が出ず、情けないことに自分の奥行きのない財布が底をついてしまいました。

これを、「相手の思う壺」って言うのでしょう!

■どちらが非常識?
財布に入っていたお金が少なかったことが幸いして、大きな被害にはなりませんでしたが、家には不要なブロックメモがそのまま置かれ・・。それを見るたびに嫌な気持ちがよみがえるため、やむを得ず段ボール箱に入れて見えないようにしています。モノを無駄にすることができない性分なので、捨てることもできない。そして、コンビニの本部に送り返して抗議もしていません。それは普通に考えると、ちょっと非常識かもしれないですから・・。

これを知り合いに話すと「それは、相手の思う壺。いちいち腹を立てるのは大人げないよ!」といわれます。
それはよく分かります。でも頭でわかっていても、何ともしようもない苛立ちというか、蟠りが残っていて冒頭のような状況になっています。

確かに、私が感じている感情は極端なものかもしれません。でも、無駄に人の射幸心を煽り必要のないものを売るってことはどうなんだろう?セールスプロモーションにしても営業トークにしても、ある意味多少相手の心を煽ることには違いがありません。それが極端になると詐欺や悪徳商法ってことになる。要するに「程度の問題」ってところに落ち着くのでしょうか?

■反社会的販促行為
クジが法律で禁止されているわけでもないし、射幸心をあおって大きな利益を取ることに関しても、規制できるのもでもないでしょう。
しかし、それが
・人に迷惑をかける
・お客様の心を傷つける
・資源や環境の無駄遣い
といったことにならないか?
これからは、こうしたことをきちんと検証して行って貰いたいな~と個人的には思います。

種類は違いますが、繁華街を走る空荷の広告トラック。
これも、
・交通妨害で渋滞を促進
・排ガスのバラマキ
・事故の危険
という意味で、あまり褒められたものではないように思います。

販促を考える側は、到達率だとか利益率といった面だけを見るのではなく、その販促活動が人に優しいのかどうかを考える。
販促を受け止める消費者側も、漫然とせずに厳しく企業姿勢をチェックする視点を持つ。
このような、感性の育成も大切なように感じています。

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March 18, 2009

日本版CSI(顧客満足度指数)

先日、サービス生産性協議会の「SPRINGシンポジウム」に行ってきました。

日本版CSI(顧客満足度指数)モデルの発表も兼ねていたので、楽しみに行ってきました。

日本版CSIの概要
インターネットの普及に伴って、消費者からの評価を集め易くなったこともあり、こうしたことも出来るようになってきたのだと思います。インターネット調査は、特に高齢者層でのサンプル属性に偏りが出やすいと言われますが、最近は他の手法ともそれほど差異は見られなくなったとのこと。サービス評価は平成10年頃、旧通産省の頃からやっていましたが、この10年ちょっとで大分当時とは形が変わったと感じました。

特徴・強みとしては、
1、購買行動に共通する心の動きをモデル化し、業種横断的に活用することが出来る点
2、業界内のポジショニングが確認できる点
3、満足・不満足に至る原因と結果を分析する因果モデル採用により、要因分析が出来る点
が挙げられています。

消費者にとって、分かり易いモノサシを提供することが出来て、社会的には意味があるものだと思います。
特に、悪徳商法やボッタクリの多い業種など、不透明さが健全な業界発展の障害になっている業界では、この評価の存在は企業・消費者双方にとって価値のあるものだと感じました。
また、「顧客期待」と「知覚品質」「知覚価値」の相対をプロセスごとのSQIで取っており、「再利用意向」「推奨意向」なども段階に分けて分析できるようになっています。企業側としての基礎的な分析の要素は、揃っているように感じました。

活用の方法は・・
ただ、業界横並びの思想は前世紀的な古い考え方です。企業の戦略を考える材料としては、もう少し先を見た独自性のある観点がないと、情報としての価値は薄いようにも感じます。
また、総合評価では、指標を良くする為にお金や人をつぎ込むことができる大企業・先発企業が圧倒的に有利です。悪徳業者をなくす効果がある反面、新規参入企業や中小企業にとっては、不利な条件を加速させてしまい、有望な個性派企業までも”駆除”してしまうことが懸念されます。

情報は、繁栄のエネルギーにもなれば武器にもなる。使い方を間違えないようにして欲しいものです。

また、別の意味で印象に残ったのは、企業の担当者のコメントです。
この手の話はコンサルから嫌ほど売込みがある。さらに、マスコミのランキングに翻弄されたうえに、社内からもいろいろ言われて、ウンザリするといった本音の話が垣間見えました。
こういう事から、ある程度業界スタンダード的なものが合った方が、担当者の負担低減にも繋がると言うこともあろうかと思います。

私見としては、日本版CSIのような情報は、基本的には公共機関や業界団体・マスコミなどが主体となって活用してもらいたいと思います。個々の企業が参考に出来る情報もあるのですが、それはできるだけ業界団体などに属すことで安価に情報を収集できる仕組みが望まれます。
幅広い層の意見を集めたり、他社比較、業態間比較するには良い資料かもしれませんが、個別企業のコアな戦略策定の基礎情報にするには、その幅広さ故に弱いのかな~。と思います。故にこの情報を得るために、企業が多くの費用を負担することにはならないで欲しいという希望があります。
マスコミは、マスコミの使命があるし、業界団体や行政機関も然り、そして個別企業も然りです。
本来、違った役割を持つ人たちが、共通のデータを活用しようと言うところに話の難しさがあるように思います。「情報」は誰が何のために活用するものなのかを明確にしていなければ、もったいないということですね。

企業が横並びの情報取得のために負担を強いられることは避けていただき、個々の企業がもっと戦略的な情報収集にお金や労力を使う余力を置いておいて欲しいと切望します。
こうすることで、新規参入障壁を高くすること無く、それぞれの業界の健全発展が実現し、企業も独自のコンセプトを実現するための戦略的な情報収集に投資する事が出来ます。

ついでに言うと・・。
そうなると、私たちも企業様のお手伝いが出来る機会が増えてハッピーです。

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April 02, 2007

マーケティングリサーチの真髄?

とある勉強会で
「良い商品を早く市場に出すために、どういうリサーチをしたら良いのか?」
と言う質問がありました。

これは、まさしくマーケティングリサーチの根幹に関わる深い質問ですね!

自分なりに考えてみると・・。

リサーチと言うと、まず、投入したい商品(自分のこだわり)に関わる情報収集をしようとします。市場やターゲットの動向、競合商品、関連商品の動向、自社のポジショニングなど、広く多くの情報を集めることは確かに大切です。

ただ、忘れがちなのは、リサーチは大きく「情報収集」と「情報分析」のプロセスがあるという事。いくら情報を収集しても、それを分析・活用できなければ宝の持ち腐れ。

分析とは、簡単に言うとトレンド(波)を読むこと。
自分が「造りたい」とか「好き」というだけではなく、トレンドにあった見せ方で演出することも大切ですね。

これらをもっと簡単に言うと・・。
投入しようとする商品が、世の中のトレンドに対してどういうベクトルにあるのかを見極め、相乗効果を得る方法論を見つける。すると「良い商品を早く市場に出すこと」ができる。

一言で言うと、
「波を読む!」なのかなぁと思います。

一方、クリエーター的な視点から言えば、
「波を作る!」ことも大切ですね!
流されるのではなく、時代を切り開く!
人に「気づき」を与えて、心を動かしたり行動を喚起する技術もあります。

しかし、人にはバイオリズムがあり、商品の人気などを見ても、
必ず「導入期→成長期→成熟期→衰退期」という波があるようです。
このようなサイクルは、なかなか科学的に説明がつき難い側面もあるようですが、時代の波という力は確かにありそうです。

クリエイティブな力を、波に乗せてビッグウェーブを作る!
打ち消す波を作って、危機を回避する!

リサーチャーの「波を読む」力と
クリエーターの「波を作る」力を組み合わせると、いろんなことが出来そうですね!

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September 05, 2005

調査従事者としての心得3

調査従事者として大切にしていること、その3は・・。

道と云うこと <調査道>
武道、茶道、華道などおよそ~道と付くものには、だいたい共通点があります。
だから、敢えて「調査道」などと言ってみたのですが、基本的には同じことです。

~道の共通点とは・・。
入門すると最初は形から入り、ある程度修行が進むと形から開放します。
いわゆる”変化”ですが、形あるものから”無”に境地に向かって行くところは、どの”道”にも共通しているようです。この事を、よく「守破離」などと言い表されています。

仕事でもなんでもそうですが、先ずマナーとか礼儀とか知識と言った基礎部分は、形として取り組む方が効率がよいのでしょう。これらは先人達が莫大な時間と労力をかけて確立してきた集大成なので、受け入れても損はない。それをある程度身につけたとき、自分の独自性を加味して新しいモノを創造してゆく。こうした姿勢が私どもの考える「道と云うこと」なのです。

このような考え方は、自らの成長の過程だけでなく、実際の調査設計などの実務においても活用します。
例えば店舗の現場力診断をするのに、スタッフの成熟度に応じて診断項目や評価レベルを変化させます(成熟度が低い現場では、マニュアルにしたがった基本項目を中心にチェック。高い現場では応用力を中心にチェックと言った感じです)。当然これに伴なってクライアント様は人材開発・教育方針を立てて行くわけです。私たち調査会社が間違えた調査設計をすると、クライアント企業様は無駄なお金を払い続けることになってしまいます。

道と云う考え方は、単なる精神論ではなく、実際に調査の品質に大きな影響を与えます。
我々自身、常に”精進”し、良い仕事をしてゆきたいものです。

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September 04, 2005

調査従事者としての心得2

私達が調査従事者として大切にしていること。
2つ目は「バランス」です。

陰陽のバランス
世の中、何事も対を成しそのバランスで成立っているものが殆どです。
静と動、本音と建前、男と女、自分と相手、個人と社会、右と左、上と下、前と後、呼気と吸気・・。
これらは、互いを補い全体の中で結合しているものです。

先に「真実」について述べましたが、自分の立場や状況を離れて第三者視点を持つことは、口で言うほど簡単な事ではないようです。調査従事者自身も世の中に身を置き、それぞれ自分の立場を持っているのですから、何にでも中立でいられるわけではありません。
人間と言うのは、誰でも傾きや歪みを持っているものです。それ故に調査業界に入って第三者視点を持たねばならない(自分を殺さなくてはならない)。その矛盾によって、精神的に滅入ってしまう人もいるようです。

私自身もこの仕事をやりだして以来、様々な矛盾に苦しんでいます。それは、今でも変わることはありません。
そういうときには「全体をシンプルに見る」「一つ大きな視点で見る」。
このことで、全体のバランス感が見えてきます。
冷静に自分自身のポジションも見ることで、自分自身の精神安定にも役立ちます。そして、全体を見ることで何より効果的なのは、調査結果を活用した「施策提案」をするにあたっても的確な方向性を示すことが出来ます。
情報活用まで提案できてこそ、付加価値のある調査。そういう観点でも、バランス感覚は重要ですね。

「特定の色に染まらない」「中立公正な立場を貫く」
これらは、生身の人間として難しい課題です。その課題を克服するためにも「陰陽のバランス」を常に意識しておきたいものです。

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調査従事者としての心得1

先日、ビジネス調査研究会で、自社の得意分野である「覆面調査」についての勉強会をやりました。
短時間で、調査設計のロールプレイイングまでやったので、非常に駆け足になってしまいましたが、その中で一番強調させていただいたのが、調査をする我々が一番基本として持っておかないといけない事柄です。

ちょっと哲学的で取っ付き難い話しですが、この機会にご紹介しておきます。

真実とは、ひとつではない
マーケティングリサーチであっても不正の裏づけ調査であっても、調査と言う仕事は物事の真実にせまる仕事です。ただ、真実は人の心や感情と言ったフィルターを通したところにあり、見る方向によっても、立場によっても異なるものです。だから、真実を絶対的なものとして規定することは不可能。
真実とは、あらゆる角度(立場や状況)から見た事実の集合体であるようです。

我々調査会社は、偏見や先入観を排して事実を見る必要があります。
「正義」と言う言葉がありますが、誰にとっての正義なのかを捉えないと、冷静な状況の判断は出来ません。
極論になってしまいますが「正義感は真実を曇らせる」とも言われます。正義と言うのはひとつのフィルターであって、正義感が冷静な判断を狂わせることもある。
確かに「正義感する持つな」と言うのは人間として辛いことですし、個人の価値観を否定することはありません。しかし、プロとして調査に携わるのであれば、少なくともビジネス上では、自我を捨てて、全く別人の立場に立って物事を見ることが出来るようにならなくてはいけないと考えています。

当社が、大切にしている点は他にも幾つかあります。
機会を見て、順次述べさせていただきます。

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August 25, 2005

市場調査の意味

本田技研工業の創始者、本田宗一郎さんの語録に
「企業家は作家、大衆は批評家」
と言うくだりがありました。
作家である企業家が、自分でアイディアを考えずに「市場の声」にアイディアを求めることは、クリエイティビティがないということ。

私たち調査(リサーチ)会社にとっては、ちょっと待って!って言いたいところ・・。
でも、確かに市場調査の結果売れると言うモノだけ作っていたのでは、いつまでも新しい物やサービスが出来ないでしょう。時には、企業家の思い込み、思い入れが市場を動かし、市場調査では絶対に売れないと予測されたものが大ヒットする。革新の本質とはそういうものなのかもしれません。

こだわりが大切
流行っているから、市場が伸びているから、と言ってビジネスとして参入する例も多いとは思いますが、ビジネスで大事なのは、自分たちが「それをやりたい」と言う意思を強く持っているかということではないでしょうか。

昨今のマネーゲームも然り、こだわりのない人達がビジネスを牛耳ると、殺伐とした無機質なビジネスが生まれます。「本物」と呼ばれるものは無機質なビジネスから生まれるものではなく、強い意志とこだわりが生み出すものだと感じるのは私だけでしょうか?

市場調査をするときの注意点
冒頭にあったように、市場調査の結果にビジネスの本質を左右されてはいけません。
市場がどうであれ、自分が「これをやりたい」と言う信念があって初めて、市場調査は生きたものとなるのです。
(確かにこだわりが失敗を招く事もありますが・・)
我々調査会社の人間は、そこをよく理解しないといけないですね。
同じ業界だから、同じやり方を横展すると言うやり方は、効率は良いのですがリサーチの本質を踏み外す恐れもあります。私の会社では、調査をする前のヒアリングと調査設計に、出来る限り手間と費用をかけていただくようにしています。
そのことが、市場調査を「意味のある」ものにするための、鍵ではないかと信じています。

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April 04, 2005

真の顧客視点

先日、Webディレクションの講座を受講しました。
事業企画業務をしていると、ホームページのリニューアルのお手伝いをすることもあります。知識をつけなければと通いだしたのがきっかけですが、いろいろと学んでいると、Webディレクション業務は、事業企画業務と近いものがあります。

Webは「目的」達成のために存在している
忘れがちなのが、Webが何故存在しているかと言うこと。つまりWebの「目的」をはっきりさせることが大切です。
例えば、ネットショップなら「購入」ボタンを押してもらう。企業紹介が目的なら、問合せや資料請求してもらう。
目的に向かって、訪問者が楽しんでサイト内を回遊してもらうために情報を提供したり、コミュニケーション広場を作ったり・・。こうして考えてみると「Webの動線計画」は、リアルのお店作りと同じようですね。

顧客視点とはクライアントの視点ではない
「顧客視点」と言う言葉は、よく使われる言葉ですが、我々対企業のビジネスにおいては、間違えた顧客視点が横行しがちです。
つまり、クライアントに気に入られる提案をしてしまう。もっと言えば、担当者が上司に対してアピールし易い提案をしてしまうこともあります。確かにクライアントはお客様ですが、その顧客視点は、決してクライアントのためになりませんよね。
クライアント視点ではなく、その先の顧客視点で事実を見直すこと。 それこそが、真に我々外注業者に求められていることなのです。

分っていても、日常業務の中ではこういうことを忘れがち。
極々シンプルなことなのですが、自分の提案が「真の顧客視点」から発せられているか?
時々見直してみないといけませんね。

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March 13, 2005

調査業法制定か

先日自民党内の「調査業に関するワーキングチーム」で「調査業務適正化法」の議員立法素案がまとまりました。
http://www.jimin.jp/jimin/daily/05_03/08/170308a.shtml

目的は悪質業者を撲滅すること。業界の規制や資格認定に関するものではなく、届出制と禁止事項、罰則と言ったことがメインになる様子です。
ただ、このことで業界内部にバタバタと動きがあるようで、各団体の会員囲い込み合戦が激化しそうな様子です。

規制緩和時代の新たな規制

規制の在り方と言うのも難しいですね。

建設業や貸金業は、きっちりとした届出制度があることで、ある程度節度を保っています。(少なくともなければもっと無法状態になる)

医師、弁護士、公認会計士など資格制度があることで、利用者が安心して任せられる。

業界が社会に認められ、利用者が安心して任せられるために、必要な制度は歓迎ですが、利権絡みの歪んだ制度にはなって欲しくないです。

制度づくりの障害

そもそも、何故今まで制度が存在していないのか?
欧米では、調査業は資格を持って行うもので、利用者側からの信頼も、業界のステータスも確立していると言われます。それに対して日本では資格制度はおろか、開業に対する許認可や届出の制度すらも在りません。(一部の地域では届出を義務付けられています)

これには、日本特有の様々な障害があるのでしょう。
調査業の走りを考えて見ると、戦国時代の昔から、忍者・隠密といった形でその原型は存在します。決して日本人が情報を軽んじてきた人種と言うわけではないようです。
ただ、それを影のものとしてその存在を表に出してこなかった文化が根底にあるのかもしれません。

建前と本音の文化も然りです。
・思想信仰の自由を守らないといけないと言う建前に対して、不穏分子を社内に入れたくない。
・差別をしてはいけないと言う建前に対して、一部の団体の利権は確保しないといけない。
・面接で採用を決めると言う建前に対して、採用調査をせずに採用することの危険性は回避したい。
これらの、ことを曖昧に内々に処理してきた風習があります。

今までタブー視してきたこれらの問題に対しても、正面から取り組む社会の姿勢も、この機会に芽生えてくれればよいのですが・・・。

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