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November 19, 2004

パート・アルバイトの労務管理

労働力の非正社員化が進んでいる。経営側から見てみれば人件費の削減のためであり、流動的な社会情勢に柔軟に対応するため非正社員の割合を増やしていることが原因と言われる。
昨日、社会保険労務士さんに、パート・アルバイトの労務管理について話を聴いた。

パート・アルバイトの現状
パートタイマー/アルバイト/契約社員/非常勤社員/嘱託/派遣など正社員以外の雇用形態にも様々なものがある。でも実際人事の担当者でもその違いをはっきり言える人はいないと言う。
平成13年の労働力調査によると、日本には約1129万人の「パートさん」がいる。そのうち週の勤務時間が35時間を超える(常勤性のある)人は約345万人。中でも勤務期間の長い人達には、正社員よりも仕事を知っていて、実質的に責任のある業務をしている人も多い。それでも正社員の実質8割程度の給与しかもらっていないのが実情とのこと。

賃金格差の問題点
日本労働研究機構の調査によると、勤続10年~19年の短時間労働者の42.4%は正社員との賃金格差について「納得できない」と思っている。実際に、平成8年の長野地裁の判例で、勤続年数の長い臨時社員と、同じ勤続年数、同じラインに従事する社員との賃金格差が、正社員の8割となるとき、会社の裁量が公序良俗違反で違法とされている。

有期雇用契約
常用ではなく、期間を定めた有期雇用契約の社員についても注意を要する。
契約更新を繰り返し、一年以上継続しているような場合には雇止めの「予告」と「理由の明示」が必要。予め更新の判断基準や雇止め理由を明示していない場合は、実質的に常用雇用と変わらないと言えるかもしれない。
参考: 有期雇用契約の締結、更新及び雇止めに関する基準
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1c1.pdf

パート・アルバイトのスマートな活用のために
非正社員を多く使っている割に、労働条件の明示や就業規則の整備が十分でない企業は多い。労働契約・規定の整備と就業規則の整備はもちろん必須。いざと言うときに痛い目に遭わないよう、備えが大切である。

本来、会社と従業員は利害対立する間柄ではなく、共通の目標に向かうパートナーのはず。
より良いパートナーシップのためには、以下のような点に注意。

1、規定や契約内容について、納得の行く説明を行なう
2、意思決定のプロセスに全員が参加できる組織作り
3、非正規社員を蔑ろにしない公正な評価と処遇の整備
4、お互いを認め合うコミュニケーションのある社風づくり

我々は労務問題に絡む調査を実施することもあるが、背景を知り解決策を念頭に置いた調査・分析活動を行いたいものである。

参考: パートタイム労働法のあらまし
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/josei/hourei/20000401-49.htm

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